賞与・ボーナスがもらえない！？

転職をする上で、
「軸を何にするか」
「優先順位はどうするか」
これは人によって様々です。

実際、転職の軸で「給与」を重視する方は非常に多いでしょう。
給与には「月収」、「年収」など、
比較する部分は多くありますが、
やはり『賞与・ボーナス』は気になる部分ですよね💡

今回はそんな『賞与・ボーナス』についての
トラブルや認識の違いについてまとめていきます。

ボーナスが出ないのは違法？

「前職では賞与・ボーナスがあったけど今の会社では出なかった」
「ボーナスが出ないのは違法なのでは？」
このような声を聞くことがありますが、
賞与を出さないことは違法ではありません。

給与に関しては、労働基準法で
「賃金は毎月１回以上、一定の期日を定めて」
支払わなければならないと定められています。

しかし、賞与に関する規定はありません。
そのため賞与が全く出なかったとしても、
法律違反に当たることはないのです。
賞与の有無は、
その企業の業績に左右されることが多く、
経営方針にも関わるため変動があり得るものと認識しておきましょう！

求人票に賞与の記載があったのに出なかった場合には請求できる？

「求人要項には賞与は年2回と書いてあった」
「面接でも、ボーナス支給時期について説明があった」
上記のような場合でも賞与が支給されないことがあります。

そのため「約束と違う。請求できるのでは？」
と考える方もいますが、
基本的にはできないと考えたほうが良いと思います。

実は就業規則や労働契約書には、
「会社の業績の著しい低下その他やむを得ない事由がある場合にはこの限りではない」
といった但し書きがあるケースが多く、
この場合「やむを得ない事由」があれば、
会社は昇給や賞与の支給を行わなくても良いのです。

もし「業績は上がっているはずなのに、ボーナスが出ない」
という場合でも、
会社側は中長期的な事業戦略上、
賞与を出せないと考えている可能性があります。
これも「やむを得ない事由」となりえますので、請求は難しいといえます。

例えば請求可能なケースとして考えられるのは、
就業規則や労働契約書の書面に
「毎年6月と12月に、基本給の月額の3カ月相当の額を賞与として支給する」
など、明確な支給時期と金額が書かれている場合です。
このような規定が設けている場合には、
会社の人事に相談してみるのもありかもしれませんね。

賞与が出ない会社はどのくらい存在する？

では実際に賞与が出ない会社はどのくらいあるのでしょうか？

厚生労働省が調査した結果、
約3割の企業は夏季賞与・年末賞与ともに出していないようです。

事業規模が5人～29人の会社では、
夏季賞与を支給していない割合は38.4％、年末賞与では32.8％。
500人以上の会社では、前者が4.6％、後者が3.2％と、
賞与の有無は会社規模によっても異なるようです。

なぜ賞与が出ないのか？

⑴経営状態や景気が悪い
多くの企業がここに該当するでしょう。
賞与は、その年の利益に応じて一時的に支給されるものです。
企業としては、
基本給を簡単に下げることはできないため、
賞与で調整しようと考えるのが一般的です。

⑵年棒制による給与形態
そもそも賞与の支給を前提としていない「年俸制」もあります。
年俸制とは、年間を通して支払う給与額を定めて雇用契約をすること。
1年分の給与を12分割し、
12ヶ月に渡って支給するケースが多いです。
賞与分が月給に含まれていることも多く、
その場合は月給自体が業界相場よりも高く設定されている分、
賞与の支給がないことがあるようです。

⑶就業規則に定められた賞与の支給条件を満たしていない
賞与の支給には、さまざまな条件があります。
主に在籍日数（査定期間）の条件があれば、
それに満たない入社直後の方には支給されません。
まずは自分が賞与支給対象者なのかを確認することも重要です！

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「賞与の有無」の条件だけで転職を検討するのは、おすすめできません。
お伝えしてきた通り、
賞与は法律で義務化されているわけではないため、
どんな会社を選んだとしても、
支給されない可能性があるためです。

転職先を選ぶ際には、
事業内容・社風・福利厚生などの手当もきちんと見た上で
「たとえ賞与が出なくても、この仕事ならやりたい」
と思えるかが重要です。
賞与頼りではなく、「基本給を上げて年収アップを目指す」
そんなマインドを持っておくと良いでしょう✨